「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合わせから、日本招き猫倶楽部と愛知県瀬戸観光協会が記念日に制定しました。
この日を中心に、伊勢の「おかげ横丁」の福招き猫際をはじめ、日本各地で記念行事などが開催されます。
右手上げは「金運招来」、左上げは「千客万来」といわれています。
ネコに関する昔話
あるとき、きっちょむさんはまちで、こんなはなしを小耳にはさみました。
「おすの三毛(※ねこの毛色で、白・黒・茶の3色の毛がまじっている、ねこのこと)ねこを、ふねにのせておくと、どんなにひどいあらしにあっても、しずむことがない。それでふなのりは、おすの三毛ねこを、よいねだんでかいとるんじゃと。めすはいくらでもおるが、おすの三毛ねこは、めったにおらんからのう」
きっちょむさんはしめたとおもって、はまのふなのりのところへいくと、
「わしのうちには、おすの三毛ねこより、もっとめずらしい、十七毛のおすねこがおるわい」
へんなじまんをしていました。
「ほう、十七毛とはめずらしい。ゆずってくれんか」
「いや、うるわけにはいかん。なにしろ、わしのうちのたからものじゃ」
そういわれると、ふなのりは、ますますほしくなって、
「五両だすが、どうだ?」
と、いいました。
「まあ、それほどにいうなら、しかたあるまい。うることはできんが、しばらくかすことにしよう」
そこであくる日、ふなのりは、わざわざ、きっちょむさんのうちをたずねてきました。
「大事にしている物をかりるのだから、だだでは申し訳ない。おれいのしるしに、一両とっておいてくれ」
「せっかくのおこころざしですから、ありがたくいただきましょう。では、おすの十七毛のねこを連れてきますでな」
きっちょむさんは、おしいれから、きたない三毛ねこをつまみだしてくると、ふなのりにいいました。
「よくかぞえてくだされよ。こいつはおすの三毛ねこじゃが、このあいだ、火ののこっているかまどにもぐりこんで、せなかをちょっとヤケドしました。つまり、八毛」
「しかし、きっちょむさん。三毛と八毛をたしても、十一毛にしかならんぞ。十七毛には、まだ六毛たらんのではないかね」
「いやいや。しりのところの毛が、むけておりましょう。つまり無毛(六毛)。三毛と、八毛と、六毛。ぜんぶあわせると、十七毛」
「うーん、こりゃあ、まいった」
ふなのりは、きっちょむさんのとんちに感心すると、ほかのふなのりにも同じはなしで自慢してやろうと、その十七毛ねこを持って、よろこんで帰りました。