1886(明治19)年のこの日、横浜で外国人船員のために日本初のクリスマスツリーが飾られました。 また、日本で初めてクリスマスのお祝いが行われたのは、1875(明治8)年頃、原胤昭(はらたねあき)が設立した原女学校だと言われています。
クリスマスが出てくる昔話ある農家の娘が、楽しいことを空想しながら、牛からしぼったばかりのミルクの入った桶(おけ)を、頭に乗せて運んでいました。「このミルクを売ったお金で、少なくとも300個の卵が買えるわ。 そして、どんなに悪くても、卵からは200羽のヒナが生まれるわ。 そして、そのうちの50羽は、親鳥に成長するわ。 そう、ちょうどその頃はクリスマス前で、トリ肉が一番高く売れる時期だわ。 高く売れると、そのお金で新しいドレスが買えるわね。 真っ赤なドレス、とってもすてきな真っ赤なドレスよ。 当然、クツもおそろいでね。 そして、そのドレスを着てクリスマスパーティーに出かけるのよ。 すてきなドレスを着た美人のあたしが登場すれば、若い殿方は、みんな、あたしにプロポーズしてくるわ。 でも、すぐに受けてはダメ。 こういうのは、じらすのがコツよ。 あたしは、つれなく頭をツンともたげて、ていねいに、みんなの申し出を断るのよ。 でも、みんなはあきらめず、あたしのまわりからはなれない。 そこであたしは、・・・あっ!」 娘が夢中になって頭をゆらしたとたん、ミルクの入った桶は地面に落ちてしまいました。 そして、彼女のそうだいな計画は、終わってしまいました。
この娘のように、まだ手に入れていない事なのに、手に入れたつもりであれこれ空想することを、日本語で、「取らぬ狸の皮算用」と、いいます。
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